2015年9月24日木曜日

2015年度日本地球化学会年会

916-18日に、横浜国立大学において標記の学会が行われました。この学会は、化学を用いて太陽系、地球の内部・表層の物質とその進化や循環を調べたり、生命の誕生と進化などを調べたりしている研究者・学生の集まる学会です。吉田先生は2012-2013年度に会長を務められています。
400人余りの参加者が19のセッションに分かれて発表、討論を行いました。吉田グループからは、5名が発表しました。吉田グループOBの方々も多数参加しており、吉田先生も喜んで歓談されていました。
初日はM2の松嶋君が、「北太平洋亜寒帯域における亜硝酸塩同位体比を用いたN2O生成過程の解析」と題してポスター発表を行いました。直前に亜硝酸の同位体データが出て、前日夜までがんばって準備をしたかいがあり、多くの人が見に来てくださり、有意義な議論ができたようです。また、豊田は「種々の大気試料中N2Oisotopocule比測定用自動前処理装置の開発」と題した口頭発表を行いました。
二日目は、M2の亀崎君が「硫化カルボニル微生物分解時の硫黄同位体分別とその大気化学への応用」と題した口頭発表を行いました。初めてとは思えない落ち着いた発表で、質問にも的確に答えていました。彼は博士課程進学予定なので、今後の研究にきっと役立つ経験ができたことでしょう。
またM2の石野さんは「酸素同位体異常(D17O)を指標とした南極大気中硫酸の生成過程の季節変動解析」と題してポスター発表を行いました。現在だけでなく過去の環境の解析にも使える技術とその適用例ということで、さまざまな分野の人と活発な議論ができていたようです。
助教の服部さんは「硫酸・硝酸の酸素同位体異常(D17O):ハイスループット自動分析とその応用」と題して口頭発表を行いました。亀崎君や石野さんの研究をさりげなく(?)紹介しながら、開発した自動分析システムの利点をPRできました。服部さんは、さらに、今年度の日本地球化学会奨励賞を受賞しました。



この賞は「地球化学の進歩に寄与するすぐれた研究をなし,なお将来の発展を期待しうる本会会員。満35才未満」に送られる賞です。吉田グループ関係者では吉川知里さん(現・JAMSTEC)に続く2人目の受賞となりました。受賞記念講演では、地球化学や学会への愛情も熱く語っていました。おめでとうございます。


学会期間中、20179月に吉田先生を実行委員長として、大岡山キャンパスでこの年会が開かれることが決まりました。運営を成功させるだけでなく、本研究グループからますます多くの研究成果が発表され、高い評価を受けられるよう、皆で頑張りましょう。

文筆 豊田

2015年9月6日日曜日

吉田先生の誕生日!!

こんにちは!
広報係の濱島です

9月4日は吉田先生のn回目の誕生日だったのでお祝いをしました!!

↑誕生日ケーキ

このろうそくの立て方でnを推測してみて下さい(笑)

ケーキはメンバーでおいしくいただきました!
改めてこの研究室にはたくさんの人がいると思いました

これからもバリバリ現役で頑張ってください!!!


 ↑突然の誕生日会に驚く吉田先生

 ↑全員集合する前の集合写真(笑)

↑ろうそくを吹き消そうとする吉田先生

2015年8月27日木曜日

北海道大樹町での大気球実験

M1の渡辺君が8月に行った大気球実験の模様をお送りします!
広報係の都合で遅くなってしまって申し訳ございません(特に頑張って記事を書いてくれた渡辺君)



こんにちは、豊田研のM1渡辺です。
 

今回は、私が北海道の大樹町で行われた大気球実験に参加した模様をお伝えします。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が行っている大気球実験に、私は豊田先生といっしょにクライオサンプリングチームとして参加しました。

私が参加させていただいたクライオサンプリングチームでは、成層圏の大気を液体ヘリウムで固化させることで、採取しています。
下の写真のゴンドラの中に液体ヘリウムやサンプリングに必要な装置が入っています。異なる高度で、それぞれ11本の大気のサンプリングを行うため、プログラミングされた回路を搭載しております。


 ↑ゴンドラの概観


放球当日(8月6日)は天候に恵まれ、予定通り打ち上げることができました。放球は午前4時に行われ、4時間飛行した後に、気球は海に着水しました。サンプリングは問題なく行えておりました。

あとは、分析をがんばるのみです。


 














左:放球前の様子、右:放球中の様子

2015年8月9日日曜日

第13回表示起源研究技術懇談会

 広報係の都合で少し遅れてしまいましたが、准教授の山田先生からいただいた記事を掲載いたします。


 6月30日火曜日、大岡山TTFにおいて表示起源研究技術懇談会主催の13回目の講演会が行
われました。この研究懇談会は食品の各種判別、法科学分野の異同識別、薬物・ドーピン
グなどに関する代謝物判断、文化財の産地推定など、「起源」をキーワードとした研究技
術の共有・普及を1つの目的として、様々な分野の方々が集まり活動を行っているわけで
すが、今回の講演会では、吉田先生が世話人と言うこともあって、物質の起源推定や動態
把握に有効なツールである安定同位体に着目し、「軽元素安定同位体の計測技術・利用技
術」をテーマとした講演会となりました。開催案内を始めてから、参加者登録数がなかな
か増えず、とても心配しておりましたが、4件の講演と5件のポスター発表、4件の企業展
示があり参加者は総勢60名強で、盛況な講演会になりました。

 特別講演では、日本大学石井敬基先生と創価大学金松知幸先生をお招きし、普段聞くこと
のできない医療現場、医学研究や脳代謝研究での安定同位体利用法のご講演をいただきま
した。医学領域のお話なので、敷居が高いのではと思っておりましたが、わかりやすくお
話しいただいたのとお二人の先生がとても気さくな先生で、とても楽しく学ぶことができ
ました。新しいアイデアもいくつかいただきました。参加者の皆様にも大変好評でした。
講演会終了後の懇親会では、お二人の講師の先生方はお忙しく最初の少しの時間だけのご
参加だったので、残念ながら十分にお話しすることは出来ませんでしたが、それでも多く
の方が遅くまでお付き合いくださいました。とくに大門さんが買い付けてくれたワインが
とても好評でした。懇親会後も元気な吉田先生は二次会へ行かれたとのことでした。
最後に、講師の先生方、ご参加くださった皆様、準備運営に携わっていただいた皆様に感
謝し、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。




TTFがあまりにも大きくて人がまばらに感じられますが、大変盛況でした。